有事関連7法の成立に対する抗議声明
                                   2004年 6月16日
                                    長野県教職員組合執行委員会


 政府与党と民主党は、6月14日、有事関連7法・2条約・1協定を参議院本会議において可決・成立させました。有事関連7法は、アメリカが引き起こす戦争への支援と自衛隊の参戦を具体化し国民を強制動員するもので、日本の平和と国民の自由・人権をじゅうりんする憲法違反の法律です。国民に詳しい内容を明らかにすることなく、十分な審議も尽くさないままに与党と民主党によって可決・成立させたことに対し、強く抗議するものです。

 法文だけでも40万字に及ぶ有事関連法は、日本が武力攻撃を受けていない「武力攻撃予測事態」の段階から、自衛隊が米軍に弾薬などの物品や役務を提供できる『米軍行動円滑化法』、民間空港・港湾、海・空域、道路、電波の米軍・自衛隊による優先使用を保障し、自治体などの管理者が拒否しても、首相の権限で強制使用もできる『特定公共施設利用法』、米軍と自衛隊が軍事行動を自由に行うため、「国民保護」の名で国民を管理・統制し、動員できる『国民保護法』、などからなります。また、『改正日米物品役務相互提供協定』『改正自衛隊法』は、世界各地で戦争を行う米軍への自衛隊の支援を約束するものです。
 さらに、民主党によって修正された「緊急対処事態」の位置づけは、国民の管理・統制を大規模テロや大規模災害にまで広げるもので、自・公・民三党による来年の通常国会での「緊急事態基本法」の制定合意により、基本的人権侵害の範囲を大幅に広げ、有事法制の一層の強化につながるものです。
 これらの法案を、広く国民から意見を聞く公聴会も開かずに、参院ではわずか30時間余りの審議で成立を強行した自民・公明の与党と民主党の責任は重大です。

 米軍による虐待が明らかになったイラクでは、激しい戦闘が今も続いています。その中にあって主権委譲後も影響力を保とうとするアメリカに対し、イラク国内からも国際的にも非難が高まっています。にもかかわらず、小泉内閣は、多くの国が撤兵を始める中、ひたすらアメリカに追従して自衛隊の派兵を続け、従来政府自らが憲法違反としてきた自衛隊の多国籍軍への参加を表明しました。こうした状況下で、有事関連7法を強行に成立させて「戦争のできる国づくり」をさらに促進させようとする日本政府の姿勢は、断じて許すことはできません。

 この間、県教組は、『教え子を再び戦場に送らない』の誓いのもとに、討議資料をもとにした県下全職場会での有事法制についての学習と廃案要求打電のとりくみ、全組合員による反対署名のとりくみ、日比谷公園での5.28中央集会への参加、第73回県教組大会参加者の総意による廃案要求打電、街頭宣伝行動など、法案反対と廃案に向けてのとりくみを続けてきました。
 私たちは、国の内外に不戦の誓いを明らかにした日本国憲法の精神にもとづいて、危険な有事法制の発動を許さず、世界の人々と平和・友好の関係を築く道を求めることを表明します。
有事関連7法の成立に対する抗議声明