須坂高校と岡谷工業高校定時制の募集停止決定に抗議し再検討を求める緊急声明
2003年9月10日 長野県教職員組合執行委員会
9月9日に開催された定例の教育委員会において、来年度の須坂高校と岡谷工業高校定時制の生徒募集を停止することが決定されました。様々な事情をかかえた子どもたちにとって、最後のより所ともいえる定時制がなくなることは、生徒と保護者に今以上の困難を負わせ、ひいては子どもたちの学ぶ権利を奪うことに繋がるおそれがあります。私たちは両校の募集停止について反対の態度を表明するとともに、慎重な検討をもとめる申し入れを行ってきました。
両地域では、保護者の皆さんを中心に「守る会」や「存続を願う会」などが結成され、様々な集会の開催、関係機関への申入れなど存続を求める活動を続けてきました。また、地元の自治体や教育団体関係者が存続を求める要望書を提出し、地元議会も同様な趣旨の意見書を提出しています。両校の募集停止を望む声はどこにもなかったはずです。このような状況の中で、教育委員会が募集停止を決定したことは極めて遺憾であり、ここに強く抗議するものです。
現在、「高等学校改革プラン」の原案を県教委内部で策定中です。学校の適正規模や適正配置については、この「高等学校改革プラン」で時間をかけて検討すべきものです。このプランは、来年度県民アンケートやパブリックコメントの募集など県民的な論議を踏まえ、最終的に決定されることとされています。須坂高校や岡谷工業高校を含め定時制の将来的なあり方についても、この中で充分に論議すべきです。
ところが、両校の募集停止だけ別立てで強引に決着させたことは暴挙としか言いようがありません。「これまでともすれば上意下達機関であるという批判があった県教育委員会のあり方を見直すことが必要です。子ども、保護者などの声を大切にして、子どもに向き合う教育現場を支える県教育委員会に脱皮することが求められています」と、今年度県教委自らが「行動方針」の中で述べています。「県民参加の政策づくり」を言うのであれば、今回の決定にどれだけ県民が参加したのか、教育委員会は説明をする責任があります。
両校定時制の将来を、教育委員会がどう判断するかは、これからの高校統廃合論議の行方を左右する「試金石」でした。残念ながら、それは私たちの願いに背くこととなりました。納得と合意というプロセスを無視した今回の決定に、重ねて強く抗議するとともに再検討を求めるものです。