2008年7月29日
長野県教育委員会
教育長 山口 利幸 様
長野県教職員組合
執行委員長 花岡 邦明
長野県における教員採用、管理職登用についての申し入れ
日頃より長野県教育の充実発展のためにご尽力されていますことに感謝申し上げます。
さて、大分県で明らかになった教員採用や管理職登用にかかわる汚職事件は、日々新たな不正が明らかとなり、泥沼の様相を呈しています。本来、社会正義と真実を子どもたちに教えるべき教育界が、不正にまみれていていたという事実は、断じて容認できないものです。今回の事件は、教育に対する国民や子どもたちの信頼を著しく傷つけたばかりか、教育現場で真摯に子どもたちと向き合い、教育活動に携わっている多くの教職員の誇りをも傷つけ、教育現場にも計り知れない否定的影響を及ぼすものです。
この事件を契機に、全国各地で同様の不正が行われていないのかを問い直す動きが、急速にすすんでいます。長野県においても教員採用にかかわって県教委幹部が特定の受験者の合否を県議らに事前に知らせていたことが明らかになりました。こうした実態があったことは、受験者はもちろんのこと、県民や教育現場で働く教職員の県教委に対する信頼を大きく損ねるもので、信頼回復に真剣にとりくむことを強く求めるものです。
私たちはこれまでも教員採用試験について選考基準を明らかにするなど透明で公正・公平な採用制度を求めてきましたが、今回の件を契機に県教委もようやく教員採用試験の選考基準を公表する検討を始められたことは評価するものです。併せて管理職登用のあり方についても疑念を持たれないよう根本的な検討を加えることを求めます。なお、検討に当たっては下記の点も考慮されるよう申し入れます。
記
1 教員採用選考に関して
(1) 採用試験実施後、筆記試験の問題・解答(解答例)・配点を公表すること。
(2) 書類審査、小論文、面接、実技の判定基準を明らかにすること。
(3) 適性検査はどのような基準で選考結果に反映されるのか不明確であり、人権侵害のおそれもあるので廃止し、適性をより客観的に判断できる方法を検討すること。
(4) 教育現場での講師等の経験を反映できる配慮をすること。
(5) 得点の改ざんやデーターの書き換え等の不正防止のための対策を講じること。
(6) 採用選考の基準を公表すること。
(7) 合否結果の通知は、公平・公正な方法で行うこと。
(8) 選考結果の開示については、受験者が納得でき、次年度に希望のもてる内容にすること。
(9) 面接官が公正な態度で面接を行うように研修を徹底すること。また、面接官の選任基準も明らかにすること。
こる一因となっていたと報じられている。長野県においても今年度から採用枠が抑制されているが、採用枠を拡大し定数内臨採をなくし、現場に必要な教職員が正規で配置されるようにすること。
2 管理職登用に関して
(1) 現在の長野県の管理職選考の仕組みを改め、選考の過程が透明なものとなるようにすること。
(2) 自己推薦制等を含め、希望するすべての教職員に管理職登用の機会を保障する制度を確立すること。
(3) 管理職の選任に際しては、選任基準を明らかにすること。
(4) 子ども・保護者・教職員から信頼される者を登用するために、選任にかかわり職場の意見を集約できる配慮をすること。
(5) 登用にあたって、県教組組合員であること等を理由とした差別的扱いをおこなわないこと。
(6) これまでの管理職登用についても不正がなかったか調査を行い、結果を公表すること。