高校歴史教科書検定での沖縄戦「集団自決」に関する検定意見の撤回を求める

    意見書採択についての陳情書

                                               2007102

長野県議会議長 服部 宏昭 様

陳情者
               氏名 長野県教職員組合執行委員長 花岡邦明
               住所 〒380-0846長野市旭町1098番地 026-235-3700
               氏名 長野県高等学校教職員組合執行委員長 高村 裕
               住所 〒380-8790長野市県町593番地 026-234-2216
               氏名 長野県私立学校教職員組合連合中央執行委員長 轟勝彦
               住所 〒380-0838長野市県町593番地 026-234-9093

陳情主旨

 日頃から、教育の充実と振興のためご尽力されていることに敬意を表します。
 さて、2007年3月30日に公表された高校教科書の検定結果によれば、文部科学省は沖縄戦における「集団自決」にかかわる5社7冊の記述について、「沖縄戦の実態について誤解するおそれのある表現である」として、日本軍による命令・強制・誘導などの表現を削除・修正するよう指示していたことが明らかになりました。
 その理由として文科省は、「日本軍の命令があったかは明らかではない」ことや、「最近の研究成果では軍命がなかったという説があること」をあげています。しかし、多数の体験者の証言などから、日本軍の関与なしには沖縄戦における「集団自決」が起こりえなかったことはまぎれもない事実です。
 また、文科省は検定意見の理由として、大阪での「集団自決訴訟」もあげていますが、当裁判は現在係争中であり、この裁判を理由に教科書を書き換えさせることは裁判に政治的な影響を与えるものにほかならず、厳に慎まなくてはならないことです。
 歴史教科書における沖縄戦の記述をめぐっては、1982年の検定で日本軍による「住民虐殺」の記述削除が明らかになったとき、沖縄の臨時県議会が「県民殺害は否定することのできない厳然たる事実である」と全会一致で意見書採択し、記述を復活させたという経緯があります。当時の文部省自らが、教科書に沖縄戦の住民犠牲を記載する場合は、「集団自決」も記述するように求めていました。また、第3次家永教科書裁判の最高裁判決は「『集団自決』の原因については、日本軍の存在とその誘導」を認めています。 

 沖縄では県議会と県内の全41市町村議会で、検定意見の撤回と「集団自決」に関する記述の回復などを求める意見書を採択しています。9月29日には、宜野湾市で「教科書検定意見撤回を求める県民大会」が開催され、党派を超えた11万6千人が参加し、検定意見の撤回と記述回復を求める決議文を採択しています。平和な世界を希求し悲惨な戦争を二度と起こさないようにすることは沖縄県民だけでなく私たち長野県民はじめ全国民の願いです。そのためにも、子どもたちに沖縄戦の実相をゆがめることなく伝えることがきわめて重要です。
 私たちは文部科学省が今回の検定意見を撤回することを強く求め、意見書を採択していただくよう陳情いたします。

陳情事項

高校歴史教科書検定での沖縄戦「集団自決」に関する検定意見の撤回を求める意見書を文部科学省に提出してください。


高校歴史教科書検定での沖縄戦「集団自決」に関する検定意見の撤回を求める意見書(案)


 さる3月30日、文部科学省は平成20(2008)年度から使用される高校教科書の検定結果を公表しました。今回の検定で沖縄戦における「集団自決」の記述について「沖縄戦の実態について誤解するおそれのある表現である」との検定意見を付し、5社7冊の日本史教科書で、日本軍による命令・強制・誘導などの表現を削除・修正させたことが明らかになりました。
 これに対して、沖縄県議会では検定意見の撤回を求める意見書を2度にわたって全会一致で採択し、沖縄県内の全41市町村議会も同様の意見書を採択しています。9月29日には宜野湾市で「教科書検定意見撤回を求める県民大会」が開催され、党派を超えて11万6千人もの人々が参加し、検定意見の撤回と記述回復を求める決議文を採択しています。
多数の体験者の証言からも、沖縄戦における「集団自決」は日本軍の関与なしには起こり得なかったということはまぎれもない事実です。今回の検定意見は、このような証言を否定することで沖縄県民を傷つけるだけでなく、悲惨な戦争の実相をゆがめ、戦争の本質を覆い隠して後世に歴史を伝えることにほかなりません。
平和な世界を希求し、二度と戦争を起こさないようにすることは沖縄県民のみならず、長野県民はじめ全国民の願いです。そのためには子どもたちに戦争の実相をゆがめることなく伝えることがきわめて重要です。
私たちは今回の検定意見が撤回され、教科書における沖縄戦の史実が正確に記述されるよう強く求めるものです。

高校歴史教科書検定での沖縄戦「集団自決」に関する検定意見の撤回を求める意見書採択について県議会に陳情しました