本日の県教育委員会臨時会で、高校改革プラン推進委員会に提出する資料として学校名を示したことに対する緊急抗議声明
2005年6月24日
長野県教職員組合執行委員長 花岡邦明
長野県高等学校教職員組合執行委員長 中島 武
本日の県教育委員会臨時会で、高校改革プランについて具体的な学校名をあげて審議し、推進委員会に提出する資料の中に含めることを決定しました。私たちは以前より、県教育委員会が学校名を示すことは、たとえそれが「たたき台」であるとしても反対をしてきました。県下各地でも、拙速な高校改革プランの具体化に反対する声があがり、具体的には市町村議会の県知事・県議会宛の「意見書」提出としても現れています。これらの声を単なる反対とだけ受けとめて、県教育委員会が今回一方的に学校名を提示したことに対し、ここに強く抗議し改めて撤回を求めます。
今回発表された校名は、机上の議論から導きだされたものばかりであり、県教育委員会の審議はまさに「飲み屋談義」「雑談」としか言いようもないものです。該当校がなぜ自分の学校が統廃合の対象なのか、なぜ総合学科に再編されるのか、多部制・単位制高校に学科転換するのか理解に苦しむはずです。また、いわゆる都市部の「進学校」や伝統校が対象からはずれ、一方定時制の統合も強引に提案されていることからも、今回の再編計画が、不利な条件に立たされている学校を切り捨てるもの、数合わせそのものであることを表しています。
今回の臨時会の日程は、直前の前日午後になって突如明らかとなりました。特に高校の統廃合については、県民の関心が高く、その審議の行方に大きな関心と不安を持っている県民は多くいます。今回、だまし討ちのように直前になって日程を明らかにしたことは、県民無視と言わざるをえません。
加えて、前回の定例会と同様、非公開にして審議をしたことを断じて許すことはできません。県立高校は、県民の財産です。その県立高校の行方について、どのような資料をもとにどのような議論がなされ、県教育委員一人一人がどのような責任ある発言をしながら結論に達したのかを知る権利が県民にありますし、県教育委員会は県民に説明をする義務を負っています。
現場や地域に足を運ぶこともせず、また県民の声をできるだけ多く聞く努力もせず、たった2回の議論で統廃合候補の学校を合意した無責任さは許されるものではありません。また密室で議論し、そのことに疑問を感じずに平然としている県教育委員会には、教育的な良識や見識が欠如していると断ぜざるを得ません。
少子化時代の高校教育をどのように構想していくのか、高校教育の内容や規模をどうするかなどについて、じっくり時間をかけて県民的な合意を形成していくという「長野モデル」を全国にも発信する格好の機会です。しかし、学校名が独り歩きしてしまうと、対象校は大混乱に陥り日頃の教育活動に支障をきたすのみならず、教育の充実や改善への意欲がそがれてしまうのは当然のことです。在校生のみならず、その高校に進学を希望している中学生に与える影響も甚大です。そのような関係者の苦しみを配慮せず、一方的に学校名を明らかにすることは許されることではありません。
また名前のあがった高校とその関係者、あがらなかった高校とその関係者との間に溝や対立がうまれ、県民全体で長野県教育の発展のための議論をすることが困難になってしまいます。存続と統廃合だけの議論に収斂してしまうのは不幸なことです。
推進委員会には、今回の学校名を前提とせず、自由闊達に議論をすすめることを期待します。また、独善に陥ることなく、地域住民や学校関係者の声、そして何よりも高校生や子どもたちの率直な意見に耳を傾けることを求めます。拙速に結論をまとめることをせず、責任を持って合意形成に努めることを求めます。
そして私たちは、多部制・単位制高校を含めた県立高校79校という数値から離れて、地域高校などに30人学級を先行的に導入した場合のシミュレーションをもとに議論を組み立て直すことをもう一度ここで訴えるものです。
※ 同日、上記と同内容で県教育委員長宛に
一 本日の県教育委員会臨時会で決定した学校名・資料を白紙撤回し、推進委員会に提出しないこと
一 時間をかけて県民合意の高校教育改革をすすめること
を申し入れました