◆ はじめに
100万署名としてスタートし県民教育署名へと発展した教育条件の改善を求める署名運動は、今年度で22年目を迎えました。過去21年間の署名総数は実に1295万筆を超え、長野県政史上空前の到達点を築いています。こうした取り組みが、後述するような多くの施策に結実していることは間違いがありません。
こうした中で、改めて21年間の取り組みの経過と到達点を踏まえ、県民教育署名の意義と成果を確認し、いっそうの発展を図るために取り組みを再構築していくこと、また、財政状況を理由に教育費削減の圧力が強まるもとで、今までの単なる延長ではなく、あらたな意義づけをしていくことも重要です。いずれにしても世論の力によって教育条件改善をすすめる視点を堅持し、粘り強い取り組みを通じて一歩一歩改善を図ることが重要です。
◆署名推進運動の推移と経過
《推進組織》
100万署名のスタート時から県教連(県教組、高教組、私教連、皐月教組、信州大職組、県短大職組、長野大職組)が中心となってとりくみ、その後、「県民教育署名をすすめる会」を構成し、労組会議やコープながの、私学父母懇談会など、幅広く団体・個人に協力・共同を呼びかけて推進してきました。
《署名内容の経過》
89年度〜92年度 「35人以下学級、私学助成大幅増額実現100万署名」
89・90年度には100万筆達成
93年度〜 「県民教育署名」として継続
《県議会の請願の状況》
92年3月 「小・中・高35人以下学級の実現等について」 採択
94年3月 〃 採択
97年3月 〃 継続審査
98年12月 「小・中・高30人(当面35人学級の実現等について)」 継続審査
同主旨の国への意見書提出請願「私学助成」部分のみ 採択
99年12月 「小・中・高30人(当面35人)学級の実現等について」 継続審査
「私学助成の大幅増額について」請願 採択
00年12月 「小・中・高30人(当面35人)学級の実現等について」 継続審査
「私学助成の大幅増額について」請願 採択
08年12月 「30人規模学級の継続と対象学年の拡大、障害児教育の充実、県民合意の高校教育改革、義務教育費国庫負担制度堅持を求める」請願 採択
08年12月 「私学助成の大幅な増額について」請願 採択
◆ 成果と到達点
とりくみの中で実現されてきたこと
・全国に先駆けて公立高校における40人学級の実現(1993年度〜1995年度完結)
・私立高校の経費補助50%の実現(1992年度〜)
・障害児学校の保障室への冷房設備や養護学校へのエレベーター設置など障害児学校の条件整備(1996〜1997年度)
・全国で初めて県単独予算による小学校に「心の相談員」配置(10校)
・中学校への養護教諭複数配置(6校)(1997年度〜)
・養護学校高等部訪問教育の実施(1997年度〜)
・上記受け入れ対象を20歳未満の中学部既卒者・施設入所者に拡大(1998年度〜)
・県独自に複式学級の基準の引き下げ
・障害児学校の教職員定数の改善、稲荷山養護校舎改築
・小学校1年生で30人規模学級実現(2002年度〜)
・小学校3年生まで30人規模学級拡大(2003年度〜)
・すべての養護学校に高等部設置(2004年度〜)
・小学校4年生まで県費による30人規模学級拡大(2005年度〜)
・市町村の協力を得て小学校6年生まで30人規模学級拡大(2005年度〜)
・養護学校高等部の年齢制限を撤廃(2005年度〜)
・私立高校生への国による授業料直接補助の実現(2006年度〜)
・小学校全学年で県単独予算による30人規模学級の実施(2008年度〜 段階的に)
・国による公立高校の授業料無償化と同額の私立高校生の就学支援金が実現(2010年度より)
県民教育署名のあゆみと到達点