2004年 6月10日
長野県人事委員会
委員長(職務代理者)矢ヶ崎 啓一郎様
長野県教職員組合
執行委員長 花岡 邦明
長野県高等学校教職員組合
執行委員長 中島 武
2004年度公立学校教員の給与に関わる申し入れ
貴職におかれましては、日頃より、教職員の賃金・労働条件の改善に向けてご尽力されていることに敬意を表します。
さて、公立学校教員給与については、国立大学の法人化に伴い今年度から国準拠制が廃止となり、人事院勧告の教育職給料表(二)(三)表に拠るのではなく、各地方人事委員会が独自に教員給料表を作成するとともに諸手当を整備し勧告することになりました。
文部科学省は「国立大学法人化等の施行に伴う関係法律の整備に関する法律の施行について(通知)」(平成15年8月25日付)において、公立学校教員給与の国準拠制が廃止されても、「現行の教員給与体系の基本は維持されるので、公立学校教員の給与については引き続き必要な水準が保たれるよう留意すること」を各都道府県教育委員会に求めました。
しかしながら、長野県をはじめ自治体の財政難を理由とする各都道府県独自の給与・手当削減が拡大する中、文科省は国会審議で「結果として、各県ごとに給料や諸手当の額に違いが生じてくることもある」とも回答しています。さらには、義務教育費国庫負担制度への「総額裁量制」導入、財政制度等審議会の「人材確保法の抜本的見直し」建議もあり、教職員の中には、今回の制度改変を契機に、教員の給与水準が引き下げられるのではないか、都道府県間の給与格差が拡大するのではないか、など不安が広がっています。
今まで人事院が責任をもって職種間バランスや年齢構成など様々な要素を勘案して作成してきた教育職俸給表を各都道府県段階で準備することになります。私たちは、地方公務員法24条において「職員の給与は、生計費並びに国及び他の地方公共団体の職員並びに民間事業の従事者の給与その他の事情を考慮して定めなければならない」としていることや、国と地方が義務教育に対する共同責任を果たすため義務教育費国庫負担制度があるように、人事院や文科省としても国の責任として従来の国準拠に代わる「指針」や、それに基づく「標準」表を提示していくことが必要と考えます。
また、昨今、人材確保法の存否についても、単なる経済情勢や労働需要の視点のみで論議する風潮がまかり通り、次代を担う子どもたちの育成にとっての学校教育の重要性を欠落させた財政論理のみで方向が決定されようとしています。
つきましては、このような状況を踏まえ、2004年度公立学校教員の給与に関わり、下記の通り申し入れますので、ご尽力ください。
記
1 04年度以降の公立学校教員の給料表をめぐり、人事院に対して、地方人事委員会が参考にできる一定の方針や、それに基づく標準的な給料表・諸手当を示すよう要請すること。
2 公立学校教員の給料表の作成、諸手当の整備については、現行制度を維持・向上させる視点で勧告すること。
以上
2004年度公立学校教員の給与に関わる申し入れ